食としつらい、ときどき茶の湯

ふつうの暮らしをちょっとよく。背伸びしないで今日からできる、美味しくて心地よい暮らしのヒントを集めています。

家をつくろうとする方・つくられた方の傍で、 家 人 暮らしを永年見守り続けた 元・建築設計事務所 広報担当から
日々の暮らしを見つめるヒントをお届け。家の捉え方、 暮らしの向き合い方を見つけるきっかけになれば嬉しいです。

食卓

美味しい蕎麦のはなし

長野県の麻績村に、自分で蕎麦を育て、挽いて、打ったものを売ってくれる方がいる。 仕事で初めてそのお宅を訪ねたとき、打ち合わせ終わりに「食べてみて」といただいたのが出会い。全てひとりでやっているというお父さんが、「いいかい、とにかく"茹で"が肝…

母のお弁当三原則

母のお弁当 高校生になってお弁当を持っていくようになると、母は 父のお弁当に加えて私のお弁当もつくってくれるようになった。前にも書いたが、母は「盛り」にうるさい。決して豪華でも 特別手が込んでいるわけでもない 普通のお弁当だが、娘から見ても母…

野菜はアタマからシッポまで

野菜を切ったら出てくる 皮やヘタ。捨ててしまわず 冷凍してストックし、色々な素材が集まるとできてしまうのが、野菜だしのスープ。 野菜だしのスープは、ふわっとやさしい風味がする。もちろん、使う野菜によって色も香りも全然違うのだけれど、そこがまた…

食で季節をつかまえる 松茸ごはん

夕方、突然母がやってきて「これ、おすそ分け」と持ってきてくれたのが松茸。父が友人からいただいたらしい。高級食材を食べ慣れているわけじゃないから その良さやうんちくみたいなものは正直よくわからないけれど、食を通じて四季を堪能できるのは心のそこ…

ときめき!!『ラブおばさんの子供料理教室』

今でも大事に持っている、子どもの頃に買ってもらったある本のお話。 おもちゃ屋さんには近寄らないけれど、本屋さんにはよく連れて行ってくれた母。「一冊だけね」という声を合図に好きな本が並ぶエリアに急行するのが常。ただし その『一冊』にはマンガは…

茶碗の中のご飯の美学

母は食事の盛り付けに少しうるさい。 「美味しそうに盛る」 これが口癖で、子どもでも ごはんの盛り方がきれいじゃないと容赦なくやり直し指令をだしてくる。 「美味しそうに盛りなさい」 父のごはんは やや大ぶりのお茶碗にたっぷり盛り。一膳めは、お茶碗…

おばあちゃんの誕生日に。

おばあちゃん94歳のお誕生日。 これまで仕事ばかりで顔を出すこともままならなかったことを猛省し、茶懐石の点心風お昼を用意して会いに行ってきた。 近頃 外食がむずかしくなってきたので ちょっとでも特別感を味わえたらというこちらの気持ちが読めたの…